2026年9月14日
田川広域観光協会の中国語圏で、「関心」と「検索」を同時に生み出す

担当範囲:企画/取材・撮影/動画制作/繁体字中国語コンテンツ制作/SNS運用/SEOコンテンツ制作
方法論
田川地域は、中国語圏における既存コンテンツも認知も、ほとんどない状態でした。
このような地域で必要なのは、競合に勝つことではありません。まず旅行者に「行ってみたい」と思ってもらい、その後に「どうやって行くのか」「どれくらい滞在するのか」「他の観光地と組み合わせられるのか」といった疑問が生まれたときに、受け止められる情報を用意しておくことです。
これまでの類似案件で蓄積してきた経験も踏まえ、今回はSNSと検索の両方を同時に設計しました。
再生数だけでは行動意向はわからない。保存・シェアはその先の行動に近い
動画の再生数が伸びても、それだけではアルゴリズムによって露出が拡大したことしかわかりません。
一方、保存やシェアは、ユーザーがコンテンツに対してもう一段階の行動を取ったことを示します。「後で使うかもしれない」と感じた状態に近く、観光コンテンツにおいては、景勝地や観光地を「候補の旅行先として記憶に残した」ことを示す初期シグナルとして捉えることができます。
知名度の低い観光地の問題は、「行きたい人がいない」ことではなく「検索できない」こと
台湾・香港の旅行者にとって、九州の認知は一部の主要都市に集中しています。
それ以外の地域については、魅力がないというより、そもそも「その場所を知らない」ことが大きな課題になります。仮に興味を持っても、繁体字中国語の情報がなければ、アクセス方法や滞在時間、他の観光地との組み合わせ方まで調べることができません。
中国語圏でまだ認知が形成されていない地域にとっては、検索で見つけることができ、なおかつ旅行計画に実際に使える中国語コンテンツを最初の段階から整備することが、SNS投稿を増やすだけでは得られない価値になります。
SNSと検索に時間差をつくらない
動画によって興味が生まれたタイミングで、検索しても情報がなければ、その需要はその場で途切れてしまいます。
そのため今回は、SNSで成果が出てからSEOコンテンツを追加するのではなく、動画の公開と並行して検索コンテンツを整備しました。
先に検索で受け止められる情報を用意し、そのうえでSNSによって認知を広げる。最初からこの2つを一つの導線として設計しています。
実施内容
5本のReel:行動意向を意識したコンテンツ設計
台湾・香港のユーザーが興味を持ちやすい切り口に再構成し、5本のReelを制作・公開しました。
合計で30万回以上の再生、7,000件以上のインタラクションを獲得。そのうち保存とシェアは合わせて約4,000件となり、インタラクション全体の半数以上を占めました。
単に動画を見られただけではなく、見た後に「後で使うために残しておく」という行動につながったユーザーが一定数いたことが確認できます。

英彦山の日帰り旅行:興味を具体的な旅行計画につなげる
SNSでは最も魅力が伝わるシーンを見せ、「どうやって行くのか」「どれくらい滞在するのか」「旅行日程に組み込めるのか」といった具体的な疑問を持ったユーザーを、詳細な中国語ガイド記事へ誘導しました。
公開から2週間で、Google自然検索からの表示回数は1,000回を超え、AI検索における引用回数も約300回となりました。
それ以前は、この地名に関する中国語の検索結果はほとんど存在しない状態でした。


SNSと検索の両方で、同じタイミングの変化を確認
動画公開後、Google Trendsの台湾地域における当該キーワードの検索関心度が、過去1年間で初めて基準値を明確に上回る動きを見せました。
同じ時期に、当社が制作した中国語ガイド記事もGoogle検索で1,000回を超える表示を獲得しています。
一方は自社サイトの検索データ、もう一方はGoogle Trendsが示す市場側の検索データです。異なるデータソースで同じタイミングに変化が見られたことから、少なくとも動画公開と同時期に、台湾市場におけるこの地名への検索関心と、当社サイトの自然検索露出の双方に明確な変化が生じたことを確認できます。

2つの入口を同時に動かした効果
動画は、これまで知られていなかった地名を初めて知ってもらう入口です。
一方、検索コンテンツは、旅行計画を具体的に考え始めた段階で、その場所を見つけてもらうための入口になります。
SNSからの流入は時間とともに落ち着きますが、検索コンテンツは継続的に蓄積される可能性があります。
この導線の価値は、動画が公開された直後だけにあるのではありません。動画の熱量が落ち着いた後も、検索コンテンツが継続して需要を受け止められることにあります。
現時点での成果
- Reel 5本、合計30万回以上の再生、7,000件以上のインタラクション。そのうち保存・シェアは約4,000件で、全体の半数以上
- 「英彦山の日帰り旅行」中国語ガイド公開2週間で、Google自然検索からの表示回数が1,000回を突破
- 同時期、Google Trends(台湾)において、当該キーワードの検索関心度が過去1年間で初めて明確に上昇
- コンテンツ群は現在も拡充中。今後の成果は本ページに随時更新予定
中国語圏でまだ認知されていない地域に対して、私たちは「まずSNSで認知をつくり、後から検索を整える」のではなく、関心が生まれる入口と、検索によって具体的な旅行検討につなげる入口を同時に設計します。
同じ課題を抱えている場合は、ぜひお問い合わせください。
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